国民病とも言われている腰痛について

腰痛を有する方は非常に多く、40 歳以上の約 2,800 万人が腰痛を自覚していると言われています。

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このように国民病とされている腰痛ですが、デスクワークの方や、重労働の方など多くの方が経験したことがあると思います。

 

腰痛を発症し接骨院や病院を受診しても特に原因がわからず、マッサージ、電気治療、薬剤治療で対処する方もいらっしゃるはずです。

腰痛にも様々な原因があり、実際正確な診断が付けられないものも存在します。

今回は腰痛の種類について簡単に説明します。

 

 

以下、日本整形外科学会、腰痛学会が監修している腰痛ガイドライン2019にそって説明します。

 

一概に腰痛と言っても原因は様々で、椎間板、椎間関節、神経根椎骨骨膜、筋・筋膜、靱帯、血管など様々な疾患、外傷によって、これらの組織が傷害され腰痛を引き起こします。

 

このように様々な原因で発症する腰痛ですが、病態や治療法という観点からは大きく二つに大別されます。
 

まず一つが、診断法が確立し,病態に対応した治療法が存在している疾患であり、脊椎腫瘍、椎間板ヘルニア、尿路結石などが当てはまります。


もう一つは疾患の診断と治療が確立していない疾患、症候群であります。これは診断、治療いずれも不十分な手法しかなく、医療者誰もが納得する共通の診断、治療法がないものが当てはまります。

これらには、筋、筋膜性や椎間板性、椎間関節性、心因性腰痛などが該当し、非特異的腰痛と言われています。

 

以前の報告では腰痛の85%は診断がつかない非特異的腰痛と言われてきましたが、 近年非特異的腰痛の割合は徐々に減少しているようです。

 

今後の研究によって徐々に診断法が確立すれば非特異的腰痛の割合もさらに減るでしょう。

 

今回は腰痛の種類について簡単に説明させて頂きました。

 

次回も腰痛についてガイドラインに沿って解説していきます。